台湾でお茶屋さんを営む方さんが、お店のお客さんたちのために書いたものを、方さんの許可を得て翻訳・掲載しました。
これを読んで、中国茶初心者の友人にお茶を振舞いながら、薀蓄を披露してみてはいかが?

一.茶の源
二.茶は渇をいやし、油こいものを分解する
三. 翻訳中
四. 翻訳中
五. 翻訳中


茶の源

人類は、古代、野生の動物を食べていました。神農時代になり、神農氏が人々に植物を栽培させて、それを食べられる事をを教えました。そして、神農氏は百草を試しながら、無毒で食用になるものを選択しました。伝説では茶の葉も百草を試食するうちに発見したものです。伝説によれば、神農氏は知恵が高いにもかかわらず、水晶のように澄んだ腹で普通とは違った奇妙な人でした。どんな食べ物を食べても、外から一見でわかります。神農時代、人々は食物に火を通さずに生のままで食べて、常に病を招きやすい状態でした。その病気の究明のため、神農氏は自らの腹であらゆる植物を検査しました。全ての植物をお腹に通しながら、変化が起きたのを観察したのです。
そのうち、どんなものを食べられて、どんなものが食べられないかがわかってきました。ある日,神農氏は白い花が咲いた木の上の若葉を食べて、お腹の中でぐるぐるまわしていました。若葉の動きが上下、左右と、お腹を通過しながら、何かを検査しているように見えます。やがて、若葉がお腹の中の汚れをきれいに掃除しました。この若葉の効果に基づいて、「査」と言う名をつけて、その後、発音が同じ「茶」と言う字に変化しました。
茶は神農氏が百草を試す時の救命の薬にもなりました。毎日、神農氏は必ず山で野草を取って食べてみますが、毒のある草をたべると茶の葉で毒を除きました。ある日、彼は黄色い花の咲いた草を試したところ、すぐに、お腹が苦しくなってきました。査をとって食べようとしましたが、その前に腸が切れてしまいました。彼は人々のために、自らの命を犠牲にしたのです。その黄色い花の草が、伝説に曰く断腸草です。
歴史では神農氏が百草を試食した話は根拠がありません。しかし、人類が自然を克服する時の、努力と犠牲の精神を反映させていると言えるでしょう。また、この話は、茶が食品としてより薬として利用された事を示しています。確かにお茶は、薬のように効果があって、体に良いものなのです。


茶は渇をいやし、油こいものを分解する

茶の主な効果として渇きを癒し、油こいのものを分解することは有名です。夏にお茶を飲むと喉が潤い、食事の後に胃腸の油を分解することが知られています。残暑に喉がからからしたときに、一杯のお茶を飲むと喉がいやされ、リラックス効果をもたらしてくれます。朝、起きた時、喉ががらがらとしたとき、一杯お茶を飲むと口の粘膜の汚れが取れます。その上、食欲が増加するので、"朝、一杯のお茶があれば、薬屋さんが店じまいすると言う例えもあるようです。
前述のような事は、すでに先人が認識していますが、お茶の神様、陸羽氏の茶経には、"茶之爲飲最宜。燕s儉徳之、若能止渇、疑悶、脳疼、目澀、四肢煥、百節不舒、聊四五啜、與醍醐甘露抗衡也"すなわち、味が寒であり、つつましい徳のある人に最も適した飲み物で、渇きを止め、心中悶々としていたり、脳痛、目が渋い、手足の不快感があっても、四杯、五杯と飲めば、醍醐甘露と比肩するほどの味わいであると記されています。唐の時代の頤況氏は、茶賦の中で、食欲増進、肉食の分解などを挙げています。宋の時代、呉淑氏の茶賦の中では、茶をゆっくり飲むと心中悶悶が解け、渇をいやし、油こいのものを分解すると指適しています。お茶の成分には糖や化学物質が含まれています。お茶を飲むとき、その成分と唾が混ざると化学反応し、口を潤してくれます。唾液を分泌させて、さっぱりとした感じで、喉が渇くのを潤します。お茶はカフェイン・塩・酸類などを含んでいますが、その中でも、塩が神経を刺激すると胃液の分泌が促進され、食べ物を分解します。たとえば、主に肉と乳を中心に摂っているモンゴル族は、脂肪や蛋白によって酸性中毒になるため、お茶は彼らにとって欠かせいない存在でもあります。お茶の効果は他では替わりにならないものなのです。暑い時によくアイスクリムやソーダ水などで喉を潤そうとしますが、あまり効果が得られない事を皆さんもご存知でしょう。むしろ、一杯のお茶をのむことのほうか効果的なのです。